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 車いすの人が1人で列車に乗り降りできる――。そんな設備の駅が整備され始めている。ホームと車両にはすき間や段差ができやすく、危険もあったが、昨年8月に国土交通省が目安を示したことで整備する鉄道が増え、100以上の駅で乗り降りできるようになった。ただ、まだ都心部など一部に限られ、郊外に広げてほしいとの声もあがっている。

 10月中旬、JR山手線神田駅のホーム。6号車の4番ドア前のホームの床には「ホームと列車のすき間をせまくしています」の文字とともに、ピンク色の下地に青い車いすマークが描かれていた。床は周囲よりもかさ上げされ、ホームの先端にはくし状のゴムがつけられている。

 列車が到着すると、障害者団体「DPI日本会議」の佐藤聡さん(53)が手動の車いすで中に乗り込んだ。「ガタン」。1~2センチ程度の段差を乗り越える時に音がしたが、「このくらいの高さならほとんどの車いすで乗り降りできる。都心は単独乗降できる駅が増えて本当に移動しやすくなった」。

 JR東日本は今年7月までに、車いすの利用者が1人で乗りやすいように、30ある山手線の大半の駅のホームを整備した。JR東の担当者は「車いすのお客さまにもっと利用しやすい環境を整えたい」と話す。

 車いす利用者にとって、駅には段差やすきまをはじめ、階段など様々な「バリアー」がある。最近はエレベーターやスロープの設置が進み、車いすでホームに行ける駅が増えたが、列車に乗り降りする際は駅員に補助を頼む必要があり、乗るまでに長いと十数分待つこともあった。1人で乗り降りできるように整備して欲しいとの声があがっていた。

 列車は混雑状況で車両の高さが上下するほか、軌道や車輪の位置が左右に動くことも。駅によってホームの形も異なるため、ドアの場所によってもすき間の幅が変わる。1人で安全に乗れる段差やすき間の目安もなく、整備費用の問題もあって一部の地下鉄などしか整備されていなかった。

 東京五輪・パラリンピックが近づいていたこともあり、国交省は、様々な大きさの手動、電動車いすを使って単独乗降できるすき間と段差の範囲を試験。昨年8月に「すき間7センチ、段差3センチ」という目安を示し、各社に整備を促した。

 整備が進んでいるのは、コンクリート軌道で、ホームドアも多く設置されている地下鉄だ。東京メトロは、銀座線、千代田線、丸ノ内線のほぼすべての駅を整備。東西線や半蔵門線などでも整備をはじめ、目安値を満たすのは35駅から68駅に増えた。これまでより6センチ床が低い新型車両を導入したり、車両ドア付近の床に10度の傾斜もつけて乗りやすくしたりした。

 都営地下鉄も大江戸線と三田線…

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