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 焼き肉店「牛角」などを営む外食大手コロワイドが、定食チェーンの大戸屋ホールディングスを傘下に収めた。4日、大戸屋の臨時株主総会が東京都内であり、筆頭株主のコロワイドが提案した経営陣の刷新が認められた。敵対的な株式の公開買い付け(TOB)を経た買収劇は、子会社化で決着した。

 これまでの取締役11人のうち窪田健一社長ら10人を解任し、コロワイドが推した大戸屋創業家の三森智仁氏ら7人を新しい取締役に選んだ。続く取締役会で、新しい社長にコロワイド創業家の蔵人(くろうど)賢樹氏が4日付で就く人事を決めた。

 コロワイドは4月、大戸屋を子会社にする方針を表明。6月の定時株主総会で経営陣の刷新を求め、否決された。9月、敵対的TOBで大戸屋株の保有比率を19%から47%まで引き上げ、経営陣の刷新を再び求めていた。

 総会に出た株主によると蔵人氏は「粗利益を重視しすぎた(値上げの)価格政策で客が離れた。コスト競争力をつけ、客数と売上高を回復する」と発言した。「お客様が感じる価値を向上させながら運営の効率を上げていく」とも述べた。

 大戸屋の特徴である店内調理に、外部で調理した食材を店内で仕上げる「セントラルキッチン」も組み合わせるなどして、業績の立て直しを図る。

拡大する写真・図版大戸屋の店舗=2020年9月9日、東京都三鷹市

拡大する写真・図版大戸屋のキッチン。店内調理を特徴としてきた=2020年9月9日、東京都三鷹市

拡大する写真・図版株主総会の会場に入る大戸屋ホールディングスの株主ら=2020年11月4日午前9時41分、東京都新宿区

 一方、解任された窪田氏は「最後まで応援していただいた株主には感謝申し上げる。こういった結果になり申し訳ありません」と語った。

 総会の後、70代の男性株主は取材に「現経営陣は何も手を打たないまま乗っ取られ失格だ。まずはコロワイドのお手並み拝見。ダメなら株を売る」と話した。(若井琢水、中島嘉克)