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 江戸幕府の3代将軍・徳川家光が描いたとみられる絵「竹に雀(すずめ)図」が見つかった。長野市の男性の手元にあった掛け軸に描かれていたもので、家光の絵に詳しい府中市美術館(東京都)の金子信久学芸員が、絵の筆遣いや掛け軸の覚書などから家光が描いたものと判断した。

 絵を描くことは武家のたしなみの一つといい、家光の絵はこれまでに、鶏をシンプルに描いたものなど20点ほど確認されている。金子学芸員は「家光の絵はかわいらしさ、面白さが特徴」と指摘。「竹に雀図」は「家光にしては珍しく竹など背景を描き込み、遠近法で奥行きまで表現している。愛らしく、丁寧さもあり好感が持てる」と話す。

 「竹に雀図」の描かれた掛け軸は、長野市の男性が所有。男性の亡くなった父親が残したものという。掛け軸の覚書に「伝徳川家光公筆 高田藩主榊原家伝来 保坂家旧蔵品」などと書かれていた。保坂家は高田藩のあった新潟県上越地方の大地主という。長野県のテレビ信州の情報番組を通じ、金子学芸員が調べた。

 「竹に雀図」は、府中市美術館で来年9月から開かれる「動物の絵」展で公開する予定だ。(千葉恵理子)