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 演歌歌手の田川寿美さん(44)は代表曲「女人(にょにん)高野(こうや)」を奇抜な姿で歌ってきた。奈良・室生寺の五重塔の絵が刺繡(ししゅう)された打ち掛けの袖に洋服の生地も織り交ぜた衣装。しかもエレキギターをかき鳴らす。自分の殻を破るよう、後押ししたのは2人の大家だった。

(たがわ・としみ)1975年、和歌山市生まれ。92年、「女…ひとり旅」でレコードデビューし、日本レコード大賞新人賞など受賞。94年、紅白歌合戦に初出場、これまで4回出場。2002年、「女人高野」が同大賞金賞受賞。

 田川さんはこの曲を26歳から歌い始めた。テレビ番組で知り合ったばかりの作家、五木寛之さんに作詞を直談判する手紙を送り、五木ひろしさんや大月みやこさんらに楽曲を提供していた幸(みゆき)耕平さんに作曲を自ら依頼した。衣装は五木寛之さんのイメージが具現化され、エレキギターを使うように提案したのは幸さんだった。

 田川さんは、OSK日本歌劇団の元団員だった母の影響で3歳で民謡を習い始め、10歳から音楽教室で演歌を学んだ。デビューは16歳。所属事務所の「秘蔵っ子」だった。少女の表現とは思えない大人の哀感を漂わせる歌唱力は群を抜き、メディアから「天才歌手」「歌謡界のプリンセス」「美空ひばりの再来」と絶賛された。そのレッテルが重圧になった。

わざわざ業界関係者の前で発声練習

 常に優等生と見られたいがため…

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