[PR]

 喫煙者に対する逆風が強まっている。今春、全面施行された改正健康増進法では原則、屋内で吸えなくなった。屋外で喫煙する人の煙で新たなトラブルが訴訟となるケースも出てきた。

 10月下旬の正午過ぎ、大阪市西区の公園の一角から煙が立ち上る。300平方メートルほどの小さな公園に灰皿として置かれたバケツのような缶を目当てに、昼休みに立ち寄った会社員ら50人ほどが集まっていた。

 市によると、この公園の灰皿はどれも市が設置したものではない。撤去を繰り返しても、誰かがすぐに置くのだという。

 60代男性は「吸える場所が減って困る。職場から100メートルくらい歩いた」。そう語る男性のそばを、煙を吸い込まないようマスクの上から口元を片手で覆って通り過ぎる女性がいた。

 「ストレス発散になる。ギャンブルもしないし、たばこを吸う時間は楽しみの一つ」。11月4日、同市北区のビル13階の屋外喫煙場所で、40代の男性会社員はそう言った。

 4月1日に全面施行された改正健康増進法は、先行して禁煙になった学校や病院、行政機関などの敷地に加え、住宅やホテル客室などの居住空間を除く大半の施設で屋内を禁煙とする。小規模飲食店や施設内の喫煙専用室で喫煙が認められる場合もあるが、あくまで例外的な位置づけだ。

 10月1日、たばこ税が増税され、1箱が50円程度値上げされ500円前後になった。10月27日に発表された厚生労働省の調査で2019年、成人喫煙率が16・7%と過去最低を更新。内訳は男性が27・1%、女性は7・6%。調査が始まった1986年当時は男性59・7%、女性8・6%で、減少の一途をたどる。

 吸う人も、吸える場所も減るなかで、喫煙者は屋外に集まる。病院や学校の敷地などを除けば原則、屋外での喫煙に対する罰則はない。喫煙所の設置をめぐって訴訟になる例もある。

 同市東成区の田中純さん(50)は今年3月、自宅近くのラーメン店を相手取り店頭の灰皿の撤去を求めて大阪地裁に提訴した。自宅は店から直線距離で約20メートルのマンション2階。訴状で「店からたばこの煙が自宅方向に流れ、受動喫煙を強要される」と主張する。店舗側は、裁判で「煙が(田中さん宅まで)流れるとは考えがたい」などと反論。店内は禁煙で「店頭の灰皿にはポイ捨て防止の目的がある」としている。

たばこ税払う納税者、これで許される?

 たばこに関する「権利」は古く…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

こんなニュースも