自民・山本議員「風評は必至。処理水は放出せず保管を」

聞き手・福地慶太郎
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 東京電力福島第一原発にたまる処理済み汚染水の処分方法をめぐり、自民党の山本拓・衆院議員=比例北陸信越ブロック=が、海洋放出に反対している。党総合エネルギー戦略調査会長代理を務め、原子力政策にも明るい山本氏。政府がめざす方向性に異を唱えるのはなぜなのか。

 ――海洋放出になぜ反対しているのですか。

 「風評被害につながるからだ。事故から9年余り、安全性をPRしてきたが、まだ一部の国と地域が福島県などの食品の輸入を規制している。海洋放出を決めれば、規制がさらに広がりかねない。新型コロナで外国人旅行者が減り、これからインバウンドを呼び戻そうという時に海洋放出を決めれば、観光にも影響してしまう。放出しないのが一番の風評対策だ」

 ――山本議員の地元・福井県内には4原発(敦賀、美浜、大飯、高浜)があります。与党議員であるにもかかわらず、政府が進めようとする方向性に反対していることになります。

 「私は原子力を推進する立場だが、言いたいことは言うのが信条だ」

 ――海洋放出でないと、どんな方法が望ましいのでしょうか。

 「耐用年数が100年と、現在のタンクよりも長持ちするコンクリート製の容器がある。その容器で保管するべきだ。その間にトリチウムの除去技術を開発し、将来、水を取り出して処理すればいい」

 ――コンクリート製の容器はどんなものですか。

 「排水管をつくる大手企業が製作しており、現在のタンクよりも単価が安い。穴を掘って容器を埋めれば、地上にがれきを置くこともできる。この案は政府の小委員会で検討されていない」(聞き手・福地慶太郎