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 強制退去処分を受けた外国人の施設収容が長期化している問題を解消するため、出入国在留管理庁が検討している出入国管理法改正案の概要がわかった。難民認定申請中は何度でも送還が停止される規定の適用を、2回程度に制限するなどして早期の送還を促す。一定の条件のもとでは施設外で生活できる「監理措置」(仮称)を導入し、収容の短期化を目指す。

 この問題をめぐっては、長期収容に抗議した男性がハンガーストライキの末に餓死し、各地にハンストが拡大。昨年10月に法相の私的懇談会「出入国管理政策懇談会」の専門部会が議論を始め、今年6月に提言をまとめた。これをもとに入管庁は、来年の通常国会への提出に向けて具体的な内容を詰めている。

 与党と調整中の改正案では、難民認定を申請すると送還が停止される規定を見直す。送還対象者の約6割が申請中といい、申請回数や理由を問わないこの規定が問題の一因と入管庁はみている。複数回の申請者については、過去の申請を不認定処分とした当時の判断に影響する事情の変化がなければ送還の停止を認めないという。

 さらに、送還の決定後速やかに出国すれば再入国の拒否期間を5年から1年に短縮。機内で暴れて送還を妨害するなどケースを限定して罰則も設ける。これらにより早期の退去を促す。

 一方、「監理人」(仮称)として認めた支援団体や弁護士、知人らの監督のもとで生活できる監理措置を創設。重大な前科がないなど逃亡の恐れが低いと判断した人が対象で、対象者の生活状況などの定期的な報告を監理人に義務づけ、逃亡に罰則も設ける。場合によっては収容を経ずに送還することも可能にし、強制退去処分とするかを決める審査段階から送還まで原則として収容が続く現行制度を抜本的に見直す。

 また、「補完的保護対象者」(仮称)を新設し、難民と同じ「定住者」の資格で在留を認める。難民認定には至らないものの、母国が紛争中で帰国できない人などを想定している。(伊藤和也)

 検討が進められている出入国管理法の改正案は、入管施設で長期間収容されている外国人の速やかな送還を目指している。ただ、外国人らの支援者は収容すること自体を「最後の手段であるべきだ」と指摘する。

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