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 開票が続く米大統領選で、トランプ大統領が繰り返し「不正があった」と主張していることについて、与党・共和党内の対応が割れている。民主党候補のバイデン前副大統領が選挙人の過半数獲得に迫っているなか、根拠も示さないままに主張するトランプ氏に対し、一部の共和党政治家が距離を置き始めている。

 トランプ氏は5日、ホワイトハウスで会見し、「彼らは選挙を盗み、不正を働こうとしている」などと民主党側を批判した。だが、トランプ氏に近いクリスティー前ニュージャージー州知事はABCの番組で、「証拠を何も聞いていない。情報を与えずに、炎上させるだけだ」と、トランプ氏の発言を批判した。

 以前からトランプ氏に批判的な、ロムニー上院議員も「すべての票を集計するのは民主主義の核心だ」とツイートした。上院共和党トップのマコネル院内総務は6日、ツイッターで「すべての合法的な票は数えられるべきだし、違法な票は数えられるべきではない」などと投稿。トランプ氏を批判しなかったものの、「不正がある」という主張には同調しなかった。

 一方、下院共和党トップのマッカーシー院内総務は5日、FOXニュースの番組で、「トランプ大統領は勝利した。沈黙すべきではない。目の前でこうしたことが起きることを許すわけにはいかない」と述べ、トランプ氏の主張を支持した。グラム上院議員やクルーズ上院議員も同局の番組に出演し、トランプ氏に同調した。

 立場を明確にしていない共和党政治家に対しては、トランプ氏の家族が圧力をかけている。次男のエリック氏は5日、ツイッターで「共和党はどこへ行った? 不正に対して戦うのだ。有権者は臆病者のことは忘れない」と投稿。長男のジュニア氏も「共和党の『2024年のホープたち』が何も行動を起こさないのは驚くべきことだ」と、次期大統領選挙への立候補が取りざたされている政治家たちがトランプ氏に同調しないことを批判した。(ワシントン=大島隆)