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 「赤いリンゴに唇寄せて~♪」。サトウハチロー(作詞)、万城目正(作曲)の「リンゴの唄」は日本の戦後ヒット曲第1号である。映画「そよかぜ」の主題歌・挿入歌として発売。主演の並木路子が歌い国民的ヒット曲となった。

 この映画の監督、佐々木康氏の出身が秋田であることから、リンゴの里、横手市増田町で撮影が行われた。万城目氏はロケ地、秋田へ向かう汽車の中で曲を書いたと回想している。「増田りんごまつり」では毎年「リンゴの唄コンクール」を開催。真人公園に懐かしい歌が響き渡る。

 日本では明治4年、アメリカから持ち帰った75種の苗木によって西洋リンゴの栽培がスタートしたとされる。明治7年には、その中から3本の苗木が秋田県にもたらされ明治9年から西洋リンゴ栽培の研究と苗木の育成が始まったという。

 真人山麓(さんろく)がリンゴ栽培に適していることを発見したのは「リンゴ栽培の父」藤原利三郎氏。今では県内に数々のリンゴ産地が生まれ、秋田オリジナル品種も人気を集めている。

 「一日一個のリンゴで医者要らず」といわれるほどリンゴの栄養価は高い。ビタミン、ミネラル、カリウム豊富なりんごは成人病の予防にも一役買ってくれる。できれば皮ごといただきたい。

 県出身の俳優、故福田豊土氏が歯周病予防の練り歯磨きのコマーシャルで「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」とリンゴをガブリとかじり、さわやか笑顔でPRしていた。小さい頃よく物まねをしながら、リンゴにかぶりついたものだ。

 皮ごと食すならやっぱり無農薬栽培のリンゴのほうが安心だ。横手市十文字町の熊谷秋夫さん、博子さん夫妻は長年、除草剤や農薬を使わず、リンゴ栽培に取り組んでいる。

 土作りから始まり剪定(せんてい)作業、摘果作業、収穫作業と手間ひまかかる仕事が続く。25年間リンゴ作りに励んできた熊谷さん、「リンゴは何にも言わないけれど、リ~ンゴの気持ちはよくわかる~♪」に違いない。

 180本の木に実るリンゴの種類は、ふじ、やたか、千秋、シナノゴールドなど10種類ほど。秋田紅あかり、紅おとめ、紅ほっぺなどは、頰を赤く染め恥じらう秋田の女の子を連想させる名前である。「リンゴ園から元気をもらっている」と熊谷さんは語る。高齢にもかかわらず熊谷夫妻のお肌はリンゴのようにつやつやだ。

 縁あって今年から私の夫も熊谷農園でリンゴ栽培のお手伝い。お陰さまで私も、リンゴの香りに包まれ、リンゴを皮ごといただく日々を送っている。小ぶりの赤いリンゴは、めんこいなぁ~。「リンゴ、かわいや~かわいやリンゴ~♪」。ささやかな幸せを感じながらガブリ!!

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