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 文部科学省が9月、全国の公立小中学校トイレの調査結果を発表した。東京都内の洋式トイレは、4年前の前回調査時から大幅に増加。区市町村別ではほぼ100%に至ったところもある。もともとニーズの高い洋式化の進捗(しんちょく)が調査によって「見える化」され、自治体の整備を加速させている。都内平均は71・1%。さて、あなたの地域の洋式化率は――。

 99・4%で区市町村別1位になったのは荒川区だ。教育施設課によると、校舎内はほぼ100%で、和式が残るのは、ぬれたまま使う場合があるプールなど一部屋外施設だという。

 文科省が初めて調査した2016年4月時点では50・9%と、都内平均(54・2%)を下回っていた。区は当時、9年計画で洋式化を進めていたが、集中整備に方向転換。18年度までの3年間で約8億円を投じ、一気に数字を引き上げた。

 和式だと、子どもがトイレに行きたがらず、そもそも家庭では洋式が主流だ。加藤弘課長は「早めにやっていこうとなった」。洋式化は災害対策でもあった。実際、16年の熊本地震では避難所となる学校のトイレが和式だと高齢者らが使いづらいことが問題になった。近年の台風被害もあり、水害リスクのある荒川区には必要な備えだった。

 2位は調布市の97・1%だ。前回の16年調査では都内で唯一9割を超えていたが、教育総務課によると09年は4割にも満たず、市議会で問題視されたこともあった。11年度に補正予算を組んで6割まで引き上げ、「そこから積み上げてきた。長年の成果」と担当課長。好成績の理由は、トイレ全体の改修より便器単体の交換を優先してきたこと。「和式→洋式」の交換工事だけなら1個につき数十万円で済むという。

 都教育委員会も20年度までに都内平均80%以上との目標を掲げ、国の補助金に上乗せを実施。立川市はこれを有効に使い、前回から50・6ポイント増を遂げ、95・1%で3位に躍進した。

 下位の自治体も動き出した。23区で最下位(52・4%)だった大田区は23年度までに80%以上をめざす。今年度も6千万円以上かけて小中学校で計200個を洋式化。教育総務課は「低位にいることは意識している。積極的に進める」。

 前回から四つ順位を落とし、38・4%で最下位となった小金井市。3月の市議会で市側が追及されていた。調布市や立川市を例に挙げ、「なぜ小金井市はこんなに洋式化率が低いのか」。西岡真一郎市長も答弁に立ち、24年度までに50%達成に努めると述べた。これまで大・中規模改修時に合わせた洋式化が主だったのを、今年度から便器のみの交換も進めてスピードアップするという。(井上恵一朗)

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