秋篠宮ご夫妻は立皇嗣宣明の儀を終えた後、宮中三殿に参拝した。ご夫妻に続き、長女眞子さまや次女佳子さまら皇族方や宮内庁職員も参拝した=2020年11月8日午後0時半ごろ、皇居・賢所、宮内庁提供

 秋篠宮さまが皇位継承順位第1位となったことを広く示す「立皇嗣の礼」が8日、皇居で執り行われている。憲政史上初の儀式。天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻が皇居を訪れ、午前から夕方にかけて様々な行事や儀式がある。当初4月に開かれる予定だったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予防のため、規模を縮小して実施された。

「立皇嗣の礼」の動きを随時更新
立皇嗣の礼の様々な行事や儀式にのぞむ皇族方の姿を写真でお届けします。

09:17

秋篠宮邸を出発、悠仁さまがお見送り

 皇居で執り行われる「立皇嗣の礼」に臨むため、秋篠宮ご夫妻は8日午前9時過ぎ、お住まいの秋篠宮邸(東京都港区)を出発した。長男の悠仁さまがお二人を見送った。

 ご夫妻は玄関前で一度、立ち止まり、笑顔を見せた。紀子さまは薄い緑色のロングドレス姿。悠仁さまはご夫妻に一礼し、お二人の車を見送った。

11:05

陛下が皇嗣の地位宣言 立皇嗣宣明の儀、秋篠宮さま決意

 秋篠宮さまは8日午前、皇居・宮殿で、立皇嗣の礼の中心儀式「立皇嗣宣明の儀」に臨んだ。秋篠宮さまが皇位継承順位第1位の「皇嗣」となったことを内外に示す儀式で、天皇陛下が皇嗣の地位を宣言し、秋篠宮さまが決意を述べた。皇族方や、菅義偉首相ら三権の長など招待者約50人が見守った。

 儀式では、陛下が「文仁親王が皇嗣であることを、広く内外に宣明します」と述べ、秋篠宮さまは「皇嗣としての責務に深く思いを致し、務めを果たしてまいりたく存じます」と決意を表明した。

 陛下は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれる天皇のみが着る束帯姿。秋篠宮さまは「黄丹袍(おうにのほう)」と呼ばれる束帯を身にまとった。皇后雅子さまと秋篠宮妃紀子さまは、左右の側頭部のびんを大きく膨らませた「大垂髪」と呼ばれる独特な髪形で、小袿(こうちぎ)を羽織り、長袴(ながばかま)姿だった。

17:15

朝見の儀、秋篠宮さまが両陛下に謝恩の辞

 秋篠宮さまは8日午後、皇居・宮殿で、立皇嗣の礼の儀式「朝見の儀」に臨んだ。立皇嗣宣明の儀を終えた秋篠宮さまが、天皇陛下に初めてあいさつする儀式。この日の立皇嗣の礼関連行事は朝見の儀が最後。秋篠宮ご夫妻は終了後、上皇ご夫妻へのあいさつのため仙洞仮御所(東京都港区)へ向かった。

 儀式では、束帯姿からえんび服に着替えた秋篠宮さまが天皇、皇后両陛下に謝恩の辞を述べた。

 朝見の儀は、皇族が結婚する時にも行われており、両陛下や出席した皇族方に同じ伝統料理が振る舞われる。今回は、黒豆を酒などで煮た「九年酒(くねんしゅ)」で乾杯し、「雲丹蒲鉾(うにかまぼこ)」や「塩引鰤(しおびきぶり)」といった料理の膳にはしを立てる食事の所作をした。その後、両陛下からご夫妻への贈り物として服地が手渡され、儀式が終了した。

 コロナ禍で立皇嗣の礼が延期になる前は、儀式以外の関連行事として神武天皇山稜(奈良県)や伊勢神宮(三重県)への参拝も予定されていたが、当面延期される。

「立皇嗣の礼」を終えた秋篠宮さまの感想

 宮内庁は8日、立皇嗣の礼を終えた秋篠宮さまの感想を発表した。感想は次の通り。

 立皇嗣宣明の儀をはじめとする本日一日の儀式が滞りなく終わりましたことを、ありがたく思っております。

 現下のCOVID―19の影響をはじめ、様々な状況にある人々や社会に思いを致しつつ、これからも、皇嗣としての務めを果たしてまいりたいと思います。

前例ない儀式 91年の「立太子の礼」を参考に

 「立皇嗣の礼」は、秋篠宮さまが皇位継承順位第1位となったことを国内外に宣言する国の儀式。上皇さまの退位に伴い、憲政史上初めて執り行われる。

 前例のない儀式のため、宮内庁は、現天皇陛下が皇太子になる時に行われた平成の「立太子の礼」(1991年)を参考にした。平安時代に儀式の内容が知られるようになったとされ、一時期の中断をはさんで続けられてきたもので、今回はこれをほぼ踏襲した。

 中核行事となるのは「立皇嗣宣明の儀」だ。皇居・宮殿で最も格式の高い「正殿・松の間」で、天皇、皇后両陛下と、秋篠宮さま、紀子さまが対面。天皇陛下が秋篠宮さまの皇嗣の地位を宣言した後、秋篠宮さまが決意を述べる。その後、内閣総理大臣による祝辞「寿詞(よごと)」が続く。

 天皇陛下は、天皇のみが着る束帯「黄櫨(こうろ)染御袍(ぜんのごほう)」を身にまとい、秋篠宮さまは赤みのある黄色の「黄丹袍(おうにのほう)」と呼ばれる束帯姿。皇后雅子さま、紀子さまは小袿(こうちぎ)に長袴(ながばかま)姿。他の皇族方は洋装で参列する。

 招待者は当初、国内外から約350人の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の予防のため、約50人規模に縮小された。内閣総理大臣のほか「三権の長」ら国内が主で、国外からは外交団長のみが招待された。

 もう一つの儀式が「朝見の儀」だ。立皇嗣宣明の儀を終えた秋篠宮さまが、初めて天皇陛下に会う儀式。秋篠宮さまが謝恩の辞を述べた後、天皇、皇后両陛下が祝いの言葉を伝え、贈り物を渡す。平成時は、燕尾(えんび)服とモーニングコートの服地が贈られた。

 そのほか、関連儀式として、天皇陛下が、代々天皇家に伝わる守り刀「壺切御剣(つぼきりぎょけん)」を秋篠宮さまに授ける儀式もある。宮内庁によると、確認できた最初の壺切御剣は、平安時代前期の9世紀後半、関白藤原基経から宇多天皇に献上された後、宇多天皇から後の醍醐天皇になる敦仁親王に授けたものという。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、祝宴「宮中饗宴(きょうえん)の儀」は取りやめる。