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 トランプ政治の継続か、否か――。民主党のジョー・バイデン氏が当選確実となった米大統領選には、日本国内でも注目が集まった。

 選挙の大勢が判明した8日。東京・新橋駅前のSL広場には、スマートフォンを手に情報を確認する人たちの姿が見られた。

 都内の会社員岩田幸子さん(48)はここ数日、朝昼晩と、大統領選のニュースを見ていたという。自分と考えの違う人をののしったり、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から突然脱退したり……。バイデン氏を応援していたわけではないが、ドナルド・トランプ大統領の4年間のそうしたふるまいは「目に余る」と思い、「いったん身を引いてほしい」と考えていた。

 「自国第一」を押し通すトランプ氏の姿は「ビジネスマンとして力量はあるのかもしれないが、政治家としてはどうなのか」。開票をやめろと訴え、暴動を肯定するような姿にまた失望した。

 バイデン氏が大統領になるとして、注目するのは菅義偉首相がどう向き合うかだ。「安倍さんはお友達になっているだけに見え、結局ははしごを外されることもあった。菅さんは国民の代表として、オフィシャルな大人の関係を築いてほしい」と注文をつけた。

 会社員の半田遼さん(28)は、トランプ氏について「ふつうの政治家と違って保身がなく、物事を積極的に変えていこうという姿勢」には好感を持っていた。バイデン氏の印象は「あまりない」としつつ、「摩擦があった中国との関係はどうなるか、(予想される)法人増税とあわせ、日本経済にどんな影響を与えるのか。それを見極めたい」と話した。

 埼玉県朝霞市のパート従業員、安河内秀男さん(70)は「米国の選挙制度は日本と異なるため、今回の選挙でようやく理解できた。トランプ氏は裁判闘争に訴えているが、主張が認められると思えず、往生際が悪い」と話す。その上で「トランプ氏が大統領になってから他国でも自国第一主義を掲げるリーダーが増え、世界はこの先どうなるかと不安だった。コロナで日本を含め経済も打撃を受けている。バイデン氏には、自国だけでなく世界に目を向けて広い視野でかじ取りをしてもらいたい」と期待した。(阿部峻介、酒井祥宏)