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 タイで続く反政府デモで、中心となっている若者たちが求めているのは、プラユット政権の退陣と憲法の改正、議論すらタブー視されてきた王室の改革だ。4日には、政権側が設置を進める協議会への参加を「時間かせぎだ」として拒み、要求の実現を目指してデモを続けると表明した。なぜ変革を叫び続けるのか。(バンコク=貝瀬秋彦、乗京真知)

 「プラユット(首相)は出て行け!」。一連の反政府デモでは必ずこのシュプレヒコールがわき起こる。そして参加者らは、3本指を立てた腕を一斉に空に突き出す。映画「ハンガー・ゲーム」に登場する独裁者への抵抗のポーズだ。

 10月25日のバンコク中心部でのデモに参加した男性は「この政権は成り立ち自体が民主的でない。根底には憲法の問題がある。併せて変えていかなければ」と話した。

 プラユット氏は2014年5月、陸軍司令官としてクーデターを主導し、当時のタクシン元首相派の政権を覆した。その後、約5年にわたり軍事政権のトップを務め、昨年3月の民政移管に向けた総選挙を経て正式に首相に就任した。

「事実上の軍政継続」にノー

 国会での首相指名選挙でプラユット氏を支持したのは、選挙で選ばれた下院議員(定数500)の中の親軍勢力などに加え、軍政が事実上任命した上院議員たちだった。軍政下で定められた憲法では、最初の5年間は250人の上院議員が首相指名にも加わる仕組みが導入された。軍の意向に沿った人物を首相に就けることで、軍の影響力を維持するためだ。

 プラユット氏は軍政時代に引き続き、2人の元陸軍司令官を主要閣僚に残留させ、「事実上の軍政継続」と批判された。下院の任期は4年で、次の総選挙後も軍の影響力の色濃い上院議員らが再び首相指名選挙で投票することになる。

 デモ隊はこうした上院の仕組みや親軍勢力に有利とされる選挙制度、王室に関する規定も含め、憲法を全面的に作り替える必要があると主張。国民から選ばれた委員会が内容を決めるべきだとしている。

 10月29日、若者たちは王室…

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