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 持続化給付金を受け取れると誘われ、第三者に個人情報を伝えてしまった。不正請求と気付いて受給はやめたが、今後個人情報が悪用されないだろうか――。こんな相談が、国民生活センターに寄せられている。消費者庁は対策として「本人申告制度」の利用を呼びかけている。免許証や保険証などの身分証明書をなくしたり盗まれたりした時にも役に立つ仕組みだが、どんな制度なのか。

20代や学生からの相談が次々に

 新型コロナウイルスの影響で売り上げが減った個人事業主らを支援する持続化給付金を巡っては、個人事業主であることや収入減を装う手口の不正受給が多発し、詐欺事件として各地の警察も立件している。代理申請するとして第三者が不正受給を促すケースもみられる。

 「知人から業者に代理申請を頼むと受給できると言われ、手続きを進めた。後から不正受給にあたると気付いて断ったが、個人情報を渡してしまった」

 これは実際にセンターに寄せられた相談事例。10月末までに全国の消費生活センターに寄せられた持続化給付金関連の相談は約800件で、うち200件超が不正受給に関する相談だ。

 20代や学生からが大半を占め、不正受給には至らなかったものの、免許証やキャッシュカードの情報を他人に伝えてしまい、悪用を心配する相談もある。

免許証などの紛失・盗難時にも使える悪用防止策

 消費者庁の伊藤明子長官は10月の定例会見で、不正に受け取った給付金は返還するよう呼びかけるとともに「給付金の申請代行をうたう事業者に渡してしまった個人情報が悪用されることを心配される方もいる。信用情報機関の本人申告制度の利用も検討して」と述べた。

記事の後半で、本人申告制度の窓口などをご紹介しています

 「信用情報機関」とは、貸金業者やクレジットカード会社などから個人のローンやクレジットの契約内容、返済状況といった信用情報を集めて管理し、貸金業者らに提供する組織のことだ。

 貸金業法や割賦販売法は消費者保護の観点から、貸金業者やカード会社が個人客に貸し付けなどをする際、信用情報機関が持つ信用情報にアクセスして返済能力を調べることを義務づけている。国内にはこれらの法律に基づいて指定された「指定信用情報機関」が二つある。主に消費者金融業者が加盟する「日本信用情報機構(JICC)」と、クレジットカード会社の加盟が多い「シー・アイ・シー(CIC)」だ。

 「本人申告制度」は、免許証や保険証を盗難・紛失したり、第三者に悪用される可能性があったりする場合に、これらの機関に申告して、自分の信用情報の利用に注意を促すコメントを加えるものだ。

 例えば「本人確認書類の紛失・盗難」や「名義が悪用される可能性がありますので、本人確認を十分に行ってください」といったコメントを登録できる。新たな貸し付けなどの審査で貸金業者やカード会社がコメントを参照するため、第三者による個人情報の不正利用を防ぐ効果が期待できる。

 JICCによると、2019年…

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