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 バイデン次期大統領が就任すれば、米国の外交・安全保障、経済、国内政策は大きく転換する。トランプ大統領は米国の利益を最優先にする「米国第一」を掲げ、国際条約や国際機関からの撤退を進めてきたが、バイデン氏は国際協調路線に戻る考えだ。激化した米中対立の行方も注目される。

 トランプ氏の国際協調軽視の象徴は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」や世界保健機関(WHO)などからの一方的な脱退の動きだ。バイデン氏はいずれも復帰すると明言し、特に気候変動については「人類存続にかかわる脅威」と最重視する考えだ。イスラム教徒の多い国の市民を対象とした入国禁止措置も撤回する見通しだ。

 米メディアは、バイデン氏が1月20日の就任直後、これらの措置を実施するための大統領令に署名すると伝えている。バイデン陣営のサンダース上級顧問は8日、CNNのインタビューで、この点を問われ、「バイデン氏は、選挙期間中の約束を実行する」と明言した。

 中東政策でも、トランプ政権が離脱したイランとの国際的な核合意に復帰するほか、一方的なイスラエル寄り姿勢も改めるとみられる。また、核軍縮では、来年2月の期限切れで失効が危ぶまれていた米ロ間の「新戦略兵器削減条約」(新START)についても、バイデン氏は延長を明言している。

 同盟国への対応も変わる。トランプ氏は同盟国に「米国はだまし取られてきた」と訴え続け、ドイツなど北大西洋条約機構(NATO)加盟国には国防費、日韓には駐留米軍経費負担の大幅増を迫ってきた。これに対し、民主党の政策綱領は同盟国について「米国の国家安全保障にとって代替できない要石」と強調。アジア政策でもカギとなる同盟国の最初に日本を挙げた。ただ、トランプ氏のような露骨な圧力はなくても、同盟国に防衛負担の分かち合いを求める傾向は続くとみられる。

 一方、米中対立の構図は基本的…

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