[PR]

 コロナ禍の2020年を納める11月場所で2横綱は休場。複数の横綱が2場所連続で休んで、初日から横綱不在になるのは、相撲協会によると初だという。

 衰えが見えている両横綱は、ともに土俵外の事情を抱える。白鵬の闘志がなえているのは、今年開催予定だった東京五輪が延期になり、来夏についても不安視されているからだろう。

 18年に死去した父は1964年東京五輪のレスリング代表で、母国初の五輪メダリスト。自分は相撲界の顔として東京五輪に関わる。「(現役のままで)それがモチベーション」と語っていた。44度目の優勝を飾った3月の春場所から2日後、五輪の延期が正式決定。そこから自身初の3場所連続休場だ。

 鶴竜は、もっと厳しい現実がある。角界のモンゴル関係者によると、引退後は協会に残って後進の指導をしたい意向だ。だが、それには規定により、日本国籍が必要になる。白鵬は手続きを済ませているが、鶴竜はまだ国籍変更がない。今やめれば、相撲界からは離れることになる。

 ともに35歳。それぞれの「思惑」を持ちながら、来年まで番付にしこ名が載ることを決断した。(竹園隆浩)