浦和レッズレディース、6年ぶりになでしこリーグ優勝

宮脇稜平
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 女子サッカーなでしこリーグ1部の浦和レッズレディースは8日、浦和駒場スタジアムでの第16節で愛媛FCレディースに5―1で勝ち、6年ぶりの優勝を果たした。2位に終わった昨年のリベンジを見届け、バックスタンドまで赤く染まった本拠地は歓喜に沸いた。

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 前節まで12勝2敗1分けの勝ち点37で首位の浦和は、勝てば2試合を残して優勝が決まるゲームで、序盤から攻めた。前半9分にロングシュートのこぼれ球をDF長船加奈選手が押し込み先制。その後も長いパスやサイドからのクロスボールを織り交ぜて相手陣内で攻める時間が続いた。

 22分、敵陣で相手をかいくぐったMF塩越柚歩選手が追加点を挙げ、34分にもMF水谷有希選手がPKを決めた。40分にコーナーキックから失点したが、直後にMF猶本光選手が相手守備のタイミングをずらす動きからの技ありシュートで4点目を挙げ、突き放した。

 後半18分には先月の試合でリーグ通算200試合出場を達成していたFW安藤梢選手が、優勝を決定づける5点目を決めた。後半45分を過ぎてサポーターからの手拍子がスタジアムに響く中、試合終了。浦和は計21本のシュートを放ち、終始試合を支配した。

 得点ランキング首位のFW菅沢優衣香選手らの攻撃力に加え、就任2年目の森栄次監督のボール支配率を高める指導がチームを強くした。「すぐにボールを奪い返して攻撃できる」と菅沢選手は話す。複数の選手で素早く攻守を切り替えてボールを保持し、ドリブルやパスを重ねることで得点につながってきたという。

 今季は接戦を多く制してきた。前節までの15試合のうち、1点差での勝利は9試合。しかしこの日は4点差の圧勝だった。「優勝のかかる一戦で、観客の後押しもあったと思う」と森監督は振り返る。

 試合後、独リーグの経験もある安藤選手は、コロナ禍で観客入場も制限される中でも多くのファンがスタジアムへ足を運んでくれたと感謝を述べた。「浦和のファンの多さは世界に誇れる。本拠地の駒場で優勝できたことが本当にうれしい」と語った。(宮脇稜平)

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