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 米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウイルスのワクチンに「90%以上の予防効果があった」と発表したことを受け、世界保健機関(WHO)のブルース・エイルワード上級顧問は9日のWHO年次総会で、来年3月ごろまでに、感染リスクの高い人たちにワクチン投与ができる可能性があるとの見通しを明らかにした。

 エイルワード氏は「まだやるべきことは多く、暫定結果に過ぎないが、非常に前向きな結果だ。3月までにこの危機の方向性と力学を根本的に変えられる状態になるかもしれない」などと評価した。

 ファイザーは9日、臨床試験(治験)の最終段階である第3相の治験の、初期の結果を発表した。日本政府はファイザーから来年6月末までに6千万人分のワクチンの供給を受けることで基本合意しており、米国や英国では年内にも供給が始まる可能性があると報じられている。

 ただ、ファイザーの治験は終了しておらず、結果は専門家の査読を受けた論文として発表されていない。製造や運搬などの課題もあり、エイルワード氏が「3月までに」とした根拠は明らかではない。(ロンドン=下司佳代子)