拡大する写真・図版故篠原真矢さん(2010年4月撮影、遺族提供)

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 川崎市で10年前、14歳だった男子生徒がいじめを苦に自死した。今も学校にいじめがはびこる中、当時、自死の調査に当たった元小学教諭の渡邉信二さん(54)は「まずは大人が変わらないと」と訴える。伝えているのが、調査の中で知った「クリスマスの物語」のエピソードだ。

 渡邉さんが同市教育委員会で指導主事をしていた2010年6月7日。市立中学3年生だった篠原真矢(まさや)さんが自死した。4人の同級生によるいじめが原因だった。いじめを受けていた友だちをかばったことで、真矢さんも2年生の頃から標的にされた。たたかれたり蹴られたり、ズボンを下ろされたり。修学旅行から戻った翌日の代休日、自宅で命を絶った。

 家族に宛てた遺書には感謝の言葉のほかに、友だちを守れなかった悔しさが記されていた。「俺は、『困っている人を助ける・人の役に立ち優しくする』 それだけを目標に生きてきました。でも、現実は人に迷惑ばかりかけ……」

拡大する写真・図版オンラインセミナーに参加した渡邉信二さん(左)、故篠原真矢さんの母親の真紀さん(右)と父親の宏明さん=2020年10月25日午後3時50分、横浜市中区新港2丁目、茂木克信撮影

 学校側が設けた調査委員会を担当した渡邉さんは、120人を超す生徒・教師から聞き取りをした。そのうち同級生の一人が、真矢さんが2年生だった09年12月の国語の授業の「3分スピーチ」でのことを話してくれた。真矢さんはこの時、自作の「クリスマスの物語」という話をした。こんなあらすじだった。

「一番つらかったのは、笑われたこと」

 16歳の兄と10歳の弟は両親…

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