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 信号機のない横断歩道を渡ろうとしている人がいる場合、運転手は手前で一時停止の義務がある。都道府県ごとの一時停止率を探る日本自動車連盟(JAF)の調査では、県内は低水準が続き、今年はワースト3位に。県警は運転手への注意喚起を続けている。

 調査は各都道府県の2カ所ずつで実施。毎年同じ場所だが、どこかは明かしていない。JAF職員が平日の日中、1カ所で50回横断を試みて目視で確認するというもの。今年は8月後半に行ったという。

 県内の一時停止率は7・1%。宮城(5・7%)、東京(6・6%)に次ぎ、全国ワースト3位だった。全国平均は21・3%で、1位は長野の72・4%。全国的には改善傾向にあるが、県内は昨年の13・4%からも悪化した。

 JAFの別の調査では「ウィンカーを出さない県」としてワーストになったこともある岡山。直前までウィンカーを出さないことを指す「岡山ルール」なる言葉まであるという。SNSでは「岡山の交通マナーはすごく悪い」「岡山で運転するの怖すぎ」といった声も多い。

 記者が岡山市中心部の信号機のない横断歩道をみていると、歩行者がいても一時停止しない車が当たり前のように走っていった。

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 県警によると、県内約1万1300カ所の横断歩道のうち、信号機がないのは約8千カ所ある。自動車と、歩行者や自転車との接触事故は今年は57件(9月末)。昨年の同じ時期は50件だった。近年は年1~2件のペースで死亡事故も起きている。

 県警は事故の危険性が高いとみて取り締まりを強化してきた。今年は6月と10月の計20日間の取り締まり期間、監視箇所を県内全域で増やすなどし、道交法違反(横断歩行者等妨害)容疑での県内検挙数は1437件(9月末)。昨年同期と比べ3倍近い数字だ。

 「歩行者に気付くのが遅れた」「歩行者が横断しようとしているかどうか分からなかった」。県警に対する被検挙者の説明は様々。県警交通企画課は「一時停止はマナーではなくルール。ドライバーは譲る、止まるという意識を強く持ち注意深く運転してほしい」と呼びかけている。(中村建太)

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 〈横断歩道での歩行者優先〉 道路交通法は横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる時、運転手に一時停止を義務づけている。違反した場合の法定刑は3カ月以下の懲役か5万円以下の罰金。事故を伴わず軽微であれば、6千~1万2千円の反則金と減点(2点)の行政処分のみを科す。

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