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 地上までつながっていない不便な博多駅地下のエスカレーターの延長工事が、24日から始まる。荷物を抱えて階段を上る光景が30年以上にわたり続いてきたが、ようやく解消される見通しとなった。

 問題のエスカレーターがあるのは、JR博多駅の筑紫口側。福岡市営地下鉄博多駅とつながる階段に、上りエスカレーターが1本ある。だが、階段49段のうち、エスカレーターがあるのは踊り場がある31段まで。エスカレーターの上り口には、「このエスカレーターは途中から階段になります」との注意書きがある。

 市交通局によると、1日1万人以上がこの階段を使う。九州の玄関口だけに、スーツケースなど重い荷物を抱えた人も多く、不評を買っていた。

 延長は市が実施し、来年7月下旬の完成を予定する。既存のものを撤去し、地上までつながるエスカレーターを新設。踊り場部分は水平に移動する設計で、下り用のエスカレーターもつける。

 途切れるエスカレーターになったのは、1985年に地下鉄博多駅が開業した時、階段の上と下で管理者が違ったためだ。階段を地下に延ばした際、踊り場から上がJR西日本、下がJR九州から借り受けた市の管理となり、市が下部分にのみエスカレーターを設置した。

 その後も延長は実現しなかった。市の担当者は「直上には新幹線の線路があり、階段に穴を開けるような工事は、技術的に難しかったのでは」と推測する。

 だが利用者からの苦情が寄せられてきたことなどから、市とJR西日本は2012年から再整備を協議。今回の工事費は約3億円で、市とJRとの負担割合は検討中という。市の担当者は「お待たせしてきたがようやく着工する。安全第一での工事の実施にご協力いただきたい」と話した。(神野勇人)