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 西南戦争で薩摩軍と政府軍が交戦して炎上、落城したとされる佐土原城(宮崎市佐土原町)を描いた明治時代の錦絵を、地元出身の書道篆刻(てんこく)家・師村妙石さん(71)が宮崎市に寄贈した。

 佐土原城は佐土原藩の城だったが、城の姿を描いた資料が少なく、どこに建っていたかも今でははっきりしない「幻の城」。寄贈された錦絵は3枚組みで、黒煙を上げて炎上する佐土原城を背景に、薩摩軍と政府軍が刃(やいば)を交えて激しく白兵戦を繰り広げる様子が描かれている。

 佐土原町出身の師村さんが、知り合いの福岡市の刀剣商が所蔵する錦絵を見せてもらった際、佐土原城が描かれているのを発見し、譲ってもらったという。「謎の多い佐土原城を知る手がかりになれば」と市への寄贈を決めた。

 先月、師村さんにコピーを渡された戸敷正市長は「城自体が描かれているのは大変珍しい」と興奮気味に見入っていた。

 宮崎市文化財課は「佐土原が舞台になった錦絵は珍しい。いずれは佐土原歴史資料館で展示したい」としている。錦絵は来年10月、佐土原総合文化センターで開催する師村さんの個展でも展示される予定。(神崎卓征)

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