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 イラクの教育支援などに取り組む認定NPO法人「IVY(アイビー)」(山形市)が、空爆により倒壊した同国の中学校の校舎再建を進めている。費用約960万円のうち、200万円をクラウドファンディング(CF)で集めようと、支援を呼びかけている。

 IVYは、カンボジア難民キャンプのスタディーツアーに参加した10人が1991年に立ち上げた。その後、カンボジアからの農産物輸出やバングラデシュで井戸の掘削などの支援を行ってきた。イラクやシリアでも2013年から食糧支援などを始め、18年にはイラク北部で別の学校を再建している。

 今回、再建を目指すのはイラク北部のニナワ県にあるトプザワ村唯一の中学校。北部のモスルなど都市部は復興が進むが、地方ではインフラ復旧や教育への支援が遅れているという。

 村は14年8月から約3年間、過激派組織「イスラム国」(IS)に占拠され、村民約4800人の半数ほどが村外に避難。ISが拠点にした校舎は米軍主導の有志連合軍の空爆を受けたとみられ、一部の校舎が倒壊した。

 17年の解放後、住民は村に戻ったが、倒壊を免れた校舎では男子生徒約140人しか授業を受けられず、約250人は別の村の中学校まで、不発弾が残る通学路を徒歩やバスで通う。通学が危険なため、子どもを通わせるのをためらう保護者もいるという。

 10月からIVYの日本人スタッフがイラクに入った。村が外務省の退避勧告地域にあるため、遠隔で指揮や調整にあたり、現地では校庭のがれきの撤去が進められているという。再建工事は12月から始め、来年2月に完了する見通し。完了すれば教室は4室から13室に増え、村の全員が同校で勉強できるようになる。

 11日昼時点で寄付は約42万円集まっている。プロジェクトを担当する鈴木文人さん(28)は「日本の子どもは当たり前のように学校に通っているが、勉強できる喜びをイラクの子どもにも感じてほしい」と話す。CFは12月25日まで受け付けている。

 プロジェクトの詳細はCFサイト「READYFOR(レディーフォー)」(https://readyfor.jp/projects/ninewaschool_2別ウインドウで開きます)。(鷲田智憲)

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