ヨーロッパ総局長・国末憲人
パワーゲームが繰り返される国際社会には、衝突や紛争が絶えない。とはいえ、そこにはやはり、一定の秩序が存在する。弱肉強食とは異なるルールだ。
大国は尊大で、自らに都合の良い基準を押しつけてくるが、その分、グローバルな責任を担う。小国は大国の命令に従い、発言を限られる一方で、それなりの利益を得て生き残る。こうして、世界には曲がりなりにも調和が保たれてきた。
冷戦構造の崩壊から四半世紀あまり、その秩序の頂点にいたのが米国であり、欧州が側面から支えてルールを整備した。
この間、2003年に米英両国がイラク戦争に突き進み、14年にはロシアがウクライナのクリミア半島を占拠するなど、逸脱があったのは間違いない。ただ、多くの国が非難し、時に制裁を加えることで、国際秩序の維持を図ったのもまた確かだった。
この枠組みを大きく揺るがしたのが、トランプ政権の4年間だ。
大国の責務を自覚することなく…
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朝日新聞国際報道部