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喜田尚・モスクワ支局長

 米大統領選の結果が伝わると、審議中の下院本会議は拍手に包まれた。金色にトランプ氏の姿をあしらった台数限定のスマートフォン「トランプ・スペシャル」も発売された――。

 いずれも、2016年11月、前回の米大統領選直後にロシアで起きた話だ。4年前、ロシアほど政治家、国民がもろ手をあげてトランプ大統領の誕生を歓迎した国はなかった。「関係改善」を掲げたトランプ氏にロシアが期待したのは、民主主義、人権の「お説教」を続ける欧米エリート層を揺さぶり、規範重視の外交政策を、ロシアの権益に配慮する柔軟なものに変えさせることだった。

 だが、結果は逆だ。「ロシア疑惑」で民主・共和両党の対立のはざまに落ちたトランプ氏の対ロシア政策は支離滅裂で、経済制裁はむしろ強まった。国際ルールの足かせを嫌うトランプ氏が中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱し、戦力均衡を図る二国間の核軍備管理に背を向けたのも、ロシアには痛手になった。

「お説教」を気にしなければ…

 ロシア政府も専門家も今回は、…

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