箱谷真司
10月上旬、東京ドーム4個分の広大な畑でタマネギの苗の植えつけが始まっていた。日本有数のコメ産地として知られる秋田県大潟村。消費減と米価下落もあって、近年はタマネギ栽培が広がっている。畑で働く番匠(ばんしょう)峻史(たかし)さん(31)は「利益が出るように、土地に合う4品種の苗や植え方の違う農機などを試している」と話す。
番匠さんは銀行員。三井住友銀行などが大潟村で2016年につくった農業法人、みらい共創ファーム秋田で昨秋から働く。送り出した銀行側のねらいは、農業に詳しいアグリバンカーの育成。新たな挑戦に魅力を感じ、番匠さんは出向を望んだ。
3万人近くが働くメガバンクをいったん離れ、新職場は常勤の役員・社員が4人の小所帯。唯一の銀行出身者で、農業現場への「新たな血」として7年間の法人営業で培った財務分析力などを生かす。経営戦略づくりや収支管理の仕事とともに、畑に立てば農機を操り、商品発送もする。事務所と農場とを行き来し、「作物を育てる喜びと難しさの両面を体験できる」日々だ。
社長を務めるのは、大潟村で稲…
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