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 2・26事件の青年将校らが企てたのは「民主革命」だった――。検察官を務める陸軍法務官はそう論告し、彼らに死刑を求刑した。

 1936(昭和11)年2月26日早朝、「昭和維新」を目指す陸軍将校らが1400人あまりの下士官・兵を動かし、政府や陸軍の要人を襲撃した。2・26事件である。反乱の罪に問われた元将校らを裁く軍法会議の第23回公判はその年の6月4日に開かれた。

 その公判調書によれば、首謀者とされた香田清貞・元陸軍歩兵大尉(当時32)は、求刑直後、次のように述べて検察官に反論した。

 「検察官は我々が民主革命を実行せんと述べられましたが、これは我々の考えと違っております」

 81年あまりを経て、2017年8月、国立公文書館で2・26事件の訴訟記録の公開が始まり、そこにこの公判調書が含まれている。

後世に残すべき貴重な訴訟記録が無造作に捨てられたり、活用から遠ざけられたりしています。その実情を検証し、是正への動きを6回にわたって追います。

 おいにあたる香田忠維(ただつ…

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