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 縄などを使って身体を拘束する「緊縛」をテーマに開いたシンポジウムをめぐり、京都大学がウェブサイトに謝罪文を掲載し、シンポの様子を伝える動画の公開を中止した。動画に不快感を示す意見が寄せられたためというが、SNSでは「表現や学問の自由であり、謝罪すべきではない」という声も上がる。

 シンポジウム「緊縛ニューウェーブ×アジア人文学」は先月24日、京大の人社未来形発信ユニットと文学研究科応用哲学・倫理学教育研究センター主催で開かれた。性的な文脈で捉えられてきた緊縛について、その歴史や近年の国内外での受容の広がりを踏まえて現代アートとしての側面から再考する趣旨で、緊縛師の男性がモデルの女性を縛ってつるす実演もあった。会場とライブ配信をあわせて600人超が参加し、アーカイブ動画は終了後2週間限定の予定で公開されていた。動画は海外を中心に話題となり、約59万回視聴された。

 京大広報課などによると、今月5日に報道機関から内容について問い合わせがあったほか、地元紙に掲載された写真を見たという読者から「これは学問か」という意見が1件寄せられたため、予定より1日早い同日のうちに公開を終了。サイト上で「シンポジウムの動画の一部について不愉快と感じられた方には申し訳ございません。アーカイブ化に関しては適切な配慮を行う予定です」とコメントを掲載した。

 企画した京大文学研究科の出口康夫教授は朝日新聞の取材に対し、「1件であっても不快に思われた方には申し訳ないし、他にもそう感じた方はいたかもしれない」。シンポジウムの内容は来年をめどに書籍化予定といい、「ジェンダーの専門家にも加わってもらい、時間の制約で盛り込みきれなかった論点も押さえたい」と話す。

 シンポジウムでは緊縛師や研究者らが、戦国時代の捕縄術を起源とする緊縛が歌舞伎や浮世絵などを通して大衆文化に浸透し、日本のSM文化の一部として定着した歴史を解説。近年の、クリスチャン・ディオールのバッグやシンガー・ソングライターのあいみょんのミュージックビデオといった、アートやエンターテインメントの文脈に緊縛の表現が取り入れられた例も紹介された。

「縛りのデザインや技術の美しさにほれている」

 「緊縛文化には男女間の支配・…

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