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 佐賀県弁護士会は13日、本当にそこまで必要かどうか分からないのに、子どもを必要以上に縛り付けるような「ブラック校則」について、中学校を独自に調べ、見直しを求める提言書を県教育委員会に提出した。「靴は白、中敷きも白」「男子の髪形で左右非対称カットやツーブロックは禁止」といったものを挙げたほか、「下着は白」という校則には「人権侵害」も指摘している。

 県弁護士会は、県教委と佐賀市教委に情報公開請求し、県立中4校と市立中18校の校則を集めた。「必要かつ重要な学校教育上の目的があるか」「規制の目的と手段に合理的な関係性があるか」といった観点から調べ、不適切とする項目をまとめた。

 提言書によると、校則を集めた22校全てに服装と頭髪の定めがあった。「下着や靴下は白」「ベルトは黒」といった校則は「教育目的が明らかでない」と指摘。特に「下着は白」だと透けやすいうえ、さらに教員が目視で調査することになって羞恥(しゅうち)心を抱かせることになり、「新たな人権侵害を生み出す」とした。

 調べた弁護士によると、中学生の男女4人に聞いたところ、下着調査について「女子生徒への服装検査として、襟元から下着の肩ひもを出させて色を確認している」という実態が分かったという。

 また、ほとんどの学校が、男女で認められる髪形に差をつけていた。提言では「性自認や性表現の多様性を認める動きが広まり、グローバル化で多様な文化や宗教を背景に持つ生徒が増えている」として、男女差が明らかな制服を着たくない、髪を第三者の目に触れさせたくない、といった生徒への配慮を求めた。

 ほかに「飲食店やゲームセンター、カラオケ店への立ち入り禁止」「校区外に出るときは原則、制服を着用」といった項目も。これらには「保護者が許可している行動まで一方的に規律できない」とし、校外での活動は禁止ではなく、指導にとどめるべきだとした。

 県教委は3月、県立学校に対し、「ブラック校則」の見直しに向けた話し合いを指示する通知を出していた。この日、提言書を受け取った担当者は「県立学校では(見直しが)進んでいると認識している」。一方で「市町立の学校の状況は把握していない」と答えた。(福井万穂)

佐賀県立中、佐賀市立中の校則にみられた項目

【髪形】

●伸ばす場合、耳より下で後ろで結ぶか、三つ編みにする

●ヘアピンは細くなくてはならない

●男子の左右非対称カットやツーブロック、頭頂部を立てるなどは禁止

【服装】

●下着や靴下、靴と中敷きは白

●ベルトの色は黒

●くるぶしが出る丈の靴下は不可

●マフラー禁止

【学校の外での行動】

●校区外に出るときは原則として制服

●飲食店やゲームセンター、カラオケ店などへの立ち入り禁止(保護者同伴でも認めない学校も)

●友人宅への宿泊禁止

※県弁護士会のまとめから