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 来年3月に各務原市の舞台「村国座」で上演される新作現代能「蘇原獅子」で使う能面が完成した。地元の加佐美神社(同市蘇原古市場町)に伝わる獅子頭をモチーフに岐阜面游会主宰の阿部景雲さん(80)が約10カ月かけて作り上げた。

 「蘇原能実行委員会」によると、同神社に奉納された獅子頭の由来が昔話として伝承されてきた。実行委の寺田誠知代表(71)らが5年ほど前から、地元の古老から聞いた話などを基に「蘇原獅子」の台本を書き上げた。初公演となる今回は、観世流能楽師の山中雅志さんと久田勘鷗さんが演じ、完成した能面をつけて舞を披露する。

 能面は10月22日、加佐美神社でおはらいを受けた。市文化財の同神社の獅子頭を参考に、阿部さんは能楽師の意見を聞きながら、能面の歯や鼻を黒色、全体を金色に塗り上げた。寺田代表は「想像以上の出来で大変うれしい。能楽を通して先祖の尊い志を喚起していきたい。コロナ禍でもあり、小さな村の伝説が世をよくするきっかけになれば」と話す。

 公演は来年3月28日。演目は「蘇原獅子」のほか、江戸時代に起きた農民一揆の様子を表現した「文政騒動」を地元有志が素謡で披露する。問い合わせは、実行委の寺田代表(058・389・2360)へ。

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