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 大阪・難波の戎橋筋商店街にある老舗手芸用品店「とらや難波店」が、新型コロナウイルスの影響で12月20日に閉店する。多くの布を取りそろえ、近年はアニメなどの登場人物になりきるコスプレイヤーの「聖地」としても親しまれたが、手芸人口の高齢化などで売り上げが次第に減少。コロナ禍の客足減が決定打となったという。

 とらや難波店は、1952年創業。「服地・布地のデパート」と銘打ち、洋裁で使う生地のほか、ボタンや糸、リボンなど多いときは約3万点もの手芸用品を扱った。3階まである売り場には、様々な模様をした色とりどりの布が天井近くまで所狭しとカーテンのように陳列され、店外の壁一面にも並ぶ。

 アニメや漫画のキャラクターと同じ格好をして楽しむコスプレイヤーが、衣装で使う布を調達する場としても親しまれた。

 月に一度のペースで足を運ぶという堺市の女性会社員(27)は「コスプレイヤーの聖地。生地の品ぞろえはここが一番多かったのに……」。人気漫画「鬼滅の刃」の登場人物の衣装もとらやの生地を使ったといい、「とらやさんは他の店では見つからない、服の裏地用の生地も置いている。裏地にもこだわりたいから、助かっていた」と閉店を惜しんだ。

 同店を切り盛りする烏野(うの)隼人さん(34)によると、近年は手芸人口の高齢化やファストファッションの普及を背景に、売り上げが年々減っていた。

 新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言が出されると、4~5月にかけて1カ月ほど休業。再開後には自作マスク用のガーゼ生地などの販売が好調で、「巣ごもり」需要で通販の売り上げも伸びて多少持ち直したものの、9月の売り上げは8割ほどにとどまった。

 一時は客の1~2割を占めた外国人観光客も姿を消した。「インバウンドを取りこんでこれから頑張ろうというタイミングだったがコロナで当分望めなくなった」。3割を占めた高齢客も戻らず、建物も老朽化が進んでいたことから、閉店を決めたという。

 烏野さんは「これを機に、しばらく手芸をしていなかった方にも来ていただき、昔を思い出してもらえれば」と話した。(添田樹紀)

コスプレ日本代表も惜しむ

 「衣装を一から作る私にとって、最強の味方だった」。40の国・地域のコスプレイヤーが衣装の出来やパフォーマンスで世界一を競う「ワールドコスプレチャンピオンシップ」に日本代表として4回出場した万鯉子(まりこ)さん(44)は、とらやについてこう話す。

 京都市出身で、コスプレ歴32…

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