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 広島県庄原市北部の吾妻山(標高1239メートル)の山頂近くにある「休暇村吾妻山ロッジ」(同市比和町)が11月15日で営業を終える。比婆山連峰を望む東側の「県立県民の森」(同市西城町)の宿泊施設も8月以降は休止しており、いずれも施設の再開は見通せない状況だ。

 休暇村協会(東京)は10月、吾妻山ロッジの営業を来年3月で終えると発表。冬季休館に入るため、今月15日に実質的に閉館する。

 「多くのファンに申し訳ない。寂しい」と支配人の中島真治さん(53)。紅葉の季節に国の観光キャンペーン「Go To トラベル」も重なり、10月中旬以降は全17室が満室だった。

 ロッジは1980年に開館。吾妻山登山や周辺の散策などで家族連れらに親しまれた。だが昨年度の宿泊者数は約4500人と、ピークの1994年度からほぼ半減し、赤字が続いた。同協会は「建物の譲渡先を含め、今後については県や庄原市と相談したい」。

 一方、比婆山(標高1264メートル)などへの登山の拠点となる県立県民の森は、県から指定管理を受けていた市の第三セクター「比婆の森」が7月末に自己破産を申請。宿泊もできる公園センターやキャンプ場などが8月から休止に。近年の暖冬でスキー場収入が落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大も響いた。県自然環境課は「時期は示せないが、再開に向けた準備を進める」という。

 ともに比婆山連峰の観光拠点だけに地元にとって大きな痛手だ。市商工観光課は「紅葉シーズンも多くの人でにぎわった。施設の早期再開が望ましく、県と連携を図っていきたい」としている。(北村哲朗)

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