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 旧優生保護法に基づき不妊手術を強いられたのは憲法違反だとして浜松市の武藤千重子さん(72)が国に損害賠償を求めて静岡地裁浜松支部に提訴した。視覚障害者では全国初。「他の誰でもなく、武藤千重子としてカタをつけたい」と語り、実名での提訴に踏み切った武藤さんに改めて思いを聞いた。

 県内で本人の同意を得ないで行われた優生手術の件数は少なくとも746件(県衛生年報など)。一方、提訴は2人目で実名では武藤さんが初めてだ。「勇気がある、と言われるけれど」。そう前置きして武藤さんは静かに、でも、きっぱりと言った。

 「仮名だと自分のことじゃないみたいになってしまう。あの頃の自分のために覚悟をもって訴えた。だって、悔しいもの」

 小学生の頃から視力が落ちはじめ、中学、高校と悪化。就職もしたが、バスの乗降に時間がかかるなど生活に影響が出るようになった。「目が悪いのは自分のせいだ」と身を縮めて生きてきた。

 74年に結婚し、妊娠。当時の…

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