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 各府省の事業の税金の使われ方を公開で検証する「行政事業レビュー」が15日、教育現場のオンライン化の推進状況などを検証し、4日間の全日程を終えた。のべ約12万人がオンラインで視聴するなか、無駄削減や事業の効率化より、政策をアピールすることに主眼を置いた議論に多くの時間が割かれた。

 「4日間でそれなりに使命は果たせたと思っている」。河野太郎行政改革相は15日夜、事業レビュー後の記者会見で自賛した。

 行政事業レビューは、民主党政権時代の「事業仕分け」を引き継ぐ形で2013年に開始。当初は無駄の削減を最優先にしてきたが、16年からは事業の効率化に軸足を移してきた。

 河野氏は15年にも行政改革相として「レビュー」を実施。その際は高速増殖原型炉「もんじゅ」などの使用済み核燃料を運ぶ運搬船がほとんど使われていない実態やスーパーコンピューター、東京五輪など世間の関心の高い事業に切り込んで大きな注目を集めた。

 これに対し、河野氏は今回、「事業の背景を国民に知っていただきたい」などと、政策の中身をアピールすることを重視。国民の理解度や関心を高めることを狙った。カーボンニュートラルに関わる再生可能エネルギーや教育現場のオンライン化、農産品の輸出促進など、特に菅政権が掲げている重要政策をテーマに取り上げた。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために会場での傍聴は実施しなかったが、オンラインで視聴者の意見も募集。その意見を議題に取り上げるなど視聴者に開かれた議論を意識した。4日間で、計約12万人がオンラインで視聴したという。

 従来、秋に行われる「レビュー」は12月の予算編成に反映させることが目的だったが、河野氏はこの日の会見で、「無駄を削減するという視点から言えば、公開プロセスでなくてもいい」と述べ、もともとの「無駄撲滅」という目的には重きを置かない考えを示した。その上で「公開の場で政策の議論をしていただくのは意味がある」と主張した。(坂本純也)