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 ふるさと納税の返礼品として自治体が寄付者に贈る肉や魚介類などで、「返礼品は寄付額の3割以下」とする国の規制を骨抜きにする例が相次いでいる。国の新型コロナウイルス対策補助金を利用することで、自治体の仕入れ値は同じまま返礼品を増量できるからだ。自治体の一部では寄付集め競争が再び過熱している。

 「実質容量2倍!」「期間限定で大出荷!」。今月、ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」には、そんな宣伝文句がうたわれていた。

 佐賀県太良(たら)町は、1万5千円の寄付に対する返礼品のサーロインステーキ450グラムが、通常は250グラムだとして「1・8倍増量」と載せた。10月22日から始めた同サイトでのキャンペーンは、3週間足らずで2千件近くの寄付を獲得。例年は月に多くて500件ほどという町の担当者は、「貴重な財源で、かなり助かります」と話す。

 ふるさと納税制度をめぐっては、金券や家電など高額な返礼品で寄付を集める自治体間の競争が激化。総務省は昨年6月、「返礼品は寄付額の3割以下の地場産品に限る」との規制をかけた。

 一方、農林水産省は今年6月、コロナ禍で売り上げが落ちた牛肉、魚、果物などの販売促進のため、農協などの事業者向けに、生産者からの購入額の半分を補助する制度を始めた。

 農水省は当初、ふるさと納税の返礼品への適用は想定していなかったが、ふるさとチョイスから相談を受けて所管する総務省と検討。同省は、返礼品として事業者が自治体に卸す場合も補助対象として問題ない、と判断した。自治体は従来と同じ返礼品代を事業者に支払えば2倍近い量を調達できるようになり、実質的に「寄付額の3割」を上回る返礼品が可能となった。

 補助額は、事業者が申請する販促イベント1回につき上限2億円で、期間は最長1カ月。補助は来年1月末まで続くという。

増量PRのため、ダミーの「従来品」まで

 こうした農水省の補助制度を活…

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