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 大相撲11月場所が始まり、郷土力士の活躍が期待されている。歴代の横綱や人気力士が輩出してきた青森県。しかし、相撲人口は減り続けている。中学や高校では相撲部の休部が相次ぎ、小学生の中には「まわし姿で裸になるのがイヤ」という子もいるほどだ。それでも「相撲王国」の名にかけて、奮闘する姿がある。(渡部耕平)

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 津軽地域の小中学生が通う「五所川原相撲教室」は、創立6年の新しいクラブだ。板柳町の公民館の相撲場で男女19人が稽古に励んでいる。

 「相撲人口の底辺を拡大したい。垣根を低くしよう」と、中里高校教諭の高橋道導(みちたか)さん(47)が代表兼監督として開設した。モットーは「子どもが自分から稽古をする環境づくり」。参加する日は自由で、体力づくりにダンスも採り入れながら、現代っ子に親しまれる指導を心がけている。「裸を見せたくないという子もいるので、Tシャツやスパッツを着てもOKです」と高橋さん。

 そんな豆力士の中から「世界一」になったのが、青森市立篠田小学校3年の岡山裕弥君(9)だ。164センチ、91キロ。突き押しと馬力を武器に今年2月、東京の国技館で開かれた「白鵬杯 世界少年相撲大会」の小2の部で優勝した。岡山君は「先生が好きで、やさしいから稽古を続けられます。若貴兄弟のような横綱になりたい」と張り切っている。

 コーチの三浦武正さん(69)=鰺ケ沢町=は「子どもたちに相撲の楽しさ、面白さを教えたい」と話す。押しを受ける「ぶつかり稽古」では、一人ひとりの力に合わせて後ろに下がる。自信を持たせるのがコツで、うれしくなった子は一生懸命になる。そんな教え方が功を奏し、成長した1人が岡山君だった。

 三浦さんは高校時代、五所川原農林の主将で全国高校総体で団体優勝した。だが、当時の厳しい稽古は現代では通じないと考える。

 「まず指導者が考え方を変えることが大事。ほめて、やさしく、時に厳しく。今の子どもたちに合わせた指導で、青森の相撲をまた盛んにしたいですね」

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 静まりかえった稽古場に、1人で四股を踏む音が響く。つがる市の木造高校相撲部。大相撲の元小結・舞の海らが育った名門だが、今の選手は女子1人だけ。2年生の長谷川理央(りお)さん(17)だ。

 171センチ、74キロ。立ち合いの瞬発力と力強さを生かし、中学時代は全国選抜女子相撲大会の無差別級で優勝。高校1年で国際女子相撲選抜堺大会の軽重量級を制した。「私が頑張ることで、青森の女子の相撲人口が増えればうれしいです」

 相撲を始めたのは、小学1年のころ。地元の鰺ケ沢町の道場に通っていた兄2人の姿を見て、自然に稽古をするようになった。「身近に道場があったから、相撲に対するハードルが低かった。強くなれたのも、相撲が盛んな青森で育ったからだと思います」

 将来は、全国の女子相撲の普及…

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