合田禄
韓国でインフルエンザのワクチンを打った後、死亡する例が相次ぎました。韓国政府は接種が原因となった可能性は低いとしますが、不安が広がりました。本当にワクチンとは関係がないのでしょうか。日本でインフルエンザのワクチンを打っても大丈夫なのでしょうか。厚生労働省ワクチン疫学研究班の代表者、広田良夫・相生会臨床疫学研究センター長に聞きました。
――インフルエンザワクチンを打った後に死亡することはよくあるのですか。
死亡例が出たと騒がれるのは珍しいと思います。例えば日本では様々な原因で年間約100万人の高齢者が亡くなっていますが、単純計算で毎週約2万人が亡くなっている。仮に高齢者のインフルエンザのワクチンの接種率が1%だとした場合、このうち200人は接種していることになります。韓国では今年、高齢者らを対象とした無料のインフルエンザ予防接種プログラムを拡充しました。高齢者が亡くなった際にインフルエンザワクチンの接種とのつながりに神経質になっていたのかもしれません。
拡大するソウル市内で10月21日、インフルエンザワクチンの接種を受ける子どもたち=東亜日報提供
さらに、亡くなった人が打ったワクチンとは別に、ワクチンを室温で放置していたために処分した事案や、ワクチンから不純物が見つかって回収する事例が同時期に報道され、それらと重なってワクチン接種後の死亡例が話題になりました。そのような騒動は珍しいと思います。
――韓国で相次いだ死亡例の報告はワクチンと関係がないということでしょうか。
韓国の保健当局は、亡くなった…
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朝日新聞国際報道部