NiziU、東京事変、ミスチル…紅白出場歌手が発表

黒田健朗、川村貴大

2020年11月16日 16時33分

初出場するNiziU=2020年11月16日、東京都渋谷区のNHK放送センター、川村貴大撮影

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　NHKは16日、大みそかに放送する「第71回NHK紅白歌合戦」の出場歌手42組を発表した。東京事変、NiziU、BABYMETAL、瑛人さん、企画枠のGReeeeNなど計10組が初出場する。

　最多出場は、紅組が43回目の石川さゆりさん、白組は50回目の五木ひろしさん。五木さんは北島三郎さんと並んで歴代最多出場となる。12月31日で活動を休止する嵐は12回目の出場。

　今年の紅白は新型コロナウイルス感染防止のため、1951年の開始以来初めて無観客で実施する。総合司会はタレントの内村光良さんと同局の桑子真帆アナウンサー、紅組の司会は俳優の二階堂ふみさん、白組の司会は俳優の大泉洋さんがそれぞれ務める。

　この日、東京・渋谷のNHK放送センターでは初出場歌手の記者会見が開かれ、それぞれが喜びを語った。

　今年CDデビューしたジャニーズ事務所の「Snow　Man」と「SixTONES」はそろって初出場。「Snow　Man」の岩本照さんは「SixTONESはライバルという気持ちもあるが、戦友。切磋琢磨（せっさたくま）できる関係性を築きながら最高の時間を過ごしたい」、「SixTONES」の田中樹さんは「ずっと一緒にやってきたSnow　Manは、面倒をみてもらってきた兄貴的存在なので、心強くもある」と話した。

　韓国の大手芸能事務所がプロデュースする女性グループ「NiziU」のメンバーたちは発表前日の夜に初出場を知った。RIMAさんは「うるうるになって号泣して……。うれし涙を流しました」と笑顔で振り返った。

　瑛人さんには今年ブレークした楽曲「香水」に関する質問が集中。公共放送のNHKで、歌詞にある「ドルチェ＆ガッバーナ」というファッションブランド名を歌えるかに注目が集まっているが、「歌えるかはまだ聞いていないですが、NHKさんのご判断に従います」とにっこり。会見後、制作統括の加藤英明チーフ・プロデューサー（CP）は「どの曲を歌うかは追って発表する」と明言を避けたが、NHKの別の番組ではそのままの歌詞で歌われていたことに触れ、「NHKでは放送しているということでご理解頂きたい」と話した。

　JUJUさんは「フレッシュな顔ぶれの中で、全くフレッシュでない私がいて場違い感がある」としつつ、「みなさんに何か伝えられる歌が歌えたら」と意気込みを語った。

　「BABYMETAL」は昨年10月26日付の米ビルボードの総合アルバムチャートで、13位を記録するなど、世界でも人気のメタルダンスユニットだ。SU―METALさんは「こんな時だからこそ、メタルの力でみなさんに笑顔だったり、勇気だったり、エールを送れるようなパフォーマンスができたら」と語った。

　櫻（さくら）坂46は今年欅坂46から改名後、初めての出場。欅坂46時代にも昨年まで4年連続で出場していた。1期生の小林由依さんは「今までの欅坂では出さなかった私たちの色を、櫻坂としてまた新しい一面を知って頂けるように精いっぱいパフォーマンスさせて頂きたい」と話した。

　miletさんはテレビドラマの主題歌なども担当しているシンガー・ソングライター。「感謝の気持ちと愛を込めて精いっぱい歌わせて頂きたい。私のことを1ミリでも知ってもらえたらうれしい」と話した。

　スケジュールの都合で会見に出席しなかった東京事変は「大みそかぐらいひとつごゆるりと半笑いでおくつろぎ頂けるような演目をご用意したい気持ちでおりますが、はたしてどうなりますことやら」とコメントした。

　GReeeeNは今年、連続テレビ小説「エール」の主題歌「星影のエール」で話題を集めた。会見会場には、メンバーのHIDEさんによる「来年は東日本大震災から10年。福島で結成した僕たちとしては、このような年の紅白に出演できることを感慨深く思っています。来年はこの長い夜が明けて、美しい朝が迎えられるように音楽でエールを届けていきたい」との音声メッセージが流された。

　NHKによると、「今年の活躍」「世論の支持」「今年の番組の企画演出にあうかどうか」――が紅白の選考基準となっている。この日発表された出場者のリストには、09年から連続出場していたAKB48や、常連の「いきものがかり」の名前がなかった。記者会見後の取材に加藤CPは「総合的な判断。個別についてはコメントを差し控える」と説明した。

　追加の歌手の発表があるかについては「視聴者の期待の高いアーティストがまだほかにいるとしたら、最後まであきらめずに12月31日までいろんな可能性を探っていきたい」と述べた。（黒田健朗、川村貴大）