渡辺純子
拡大する特別養子縁組の当事者団体「Origin」の代表を務める男性。養子の思いを伝える講演会を個人で開いてきた=2020年1月25日、東京都、渡辺純子撮影
血のつながらない両親の子となる特別養子縁組で育った若者らが当事者団体をつくった。当事者同士がつながりにくいなか、やっと出会えた仲間。養子に対する社会の支援は乏しいため互いに支えあう。同じ境遇の子たちに「僕らを頼って」とも呼びかけている。
10月12日夜、3人が団体のマークについてオンラインで相談していた。代表の会社員男性(24)が「テーマは出自を愛する、集い灯(とも)す。イメージする色って何ですか?」と尋ねると、女性は「凜(りん)とした、信念を表すような色がいいかな」。もう一人の女性も相づちをうち「オレンジみたいな、暖かい色もいいかも」。
当事者が集まり、ほのかに明かりをともす――。自分たちで立ち上げた団体「Origin(オリジン)」の活動理念のひとつだ。Originは出自などを意味する。
特別養子縁組の多くは子どもがごく幼いうちに成立する。血のつながりがないことを、いつどのように告げるかなど、デリケートな対応は養親に一任されている。しかし、行政の支援は乏しく、養親や養子同士が出会える場もほぼない。
男性は高校生のとき、両親と血がつながっていないことを知った。
勉強をみていた父が「こんな問…
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朝日新聞社会部