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 旧国民民主党出身で無所属の増子輝彦参院議員(福島選挙区)は16日、福島市で記者会見を開き、参院自民党会派入りについて、「(有権者を)裏切ったと思っていない」と述べ、政治理念は今後も変わらないと強調した。

 増子氏は会派入りの経緯について「大規模災害やコロナの時にはオールジャパン、与党という具体的な形を作った方がいい」と説明。現在の野党について、「政権に反対することが使命だという考えの方が主流だ」と不満を口にした。

 また、参院選で自身に投票した有権者へは「(支援団体などと結んだ)政策協定は何ら反故(ほご)にすることはない。真逆(まぎゃく)の政策に変わることはない」と述べた上で、自民党への入党には「明確に、今後もあり得ません」と否定した。

 増子氏は2016年の参院選で「安倍政権との対峙(たいじ)」を掲げて、旧民進党から野党統一候補として立候補。共産党の支援と社民党の推薦も受け、反自民票を集めて当選した。9月の国会での首相指名投票では安倍政権の継承をうたう自民党の菅義偉総裁に投票し、過去の発言との整合性を問われると、「安倍政権の突然の退陣で構図が変わった。菅さんに安倍政権の清算をきちんとしてほしい(と考えた)」と説明した。

 増子氏は1994年に「政治改革」を掲げて自民を離党し、民主党で政権交代を実現させた。会見では「保守と革新という『55年体制』の形は終わった。政権が変わっても大きな違いがない米国のようなベースを作る必要がある」と述べ、今後も「政権交代可能な二大政党制」を目指すとした。(小手川太朗)

増子氏との主な質疑

 ――投票した有権者への思いは

 「私としては裏切ったとは思っていない。結果と行動で示して、結果が悪ければ次の選挙で厳しい審判を受けることが結果責任だ」

 ――2022年の次期参院選も出馬する考えか

 「それはその時に決めたい」

 ――自民に入党しない理由は

 「二大政党制は諦めていない。無所属の立場で全力で道筋を作る努力をしたい」

 ――(立憲民主党の)枝野氏の発言をどう受け止めるか

 「政治家としての発言として受け止める。(立憲が)台風支援を盛り込んだ昨年度の補正予算に反対した行為は到底容認できない。被災者に対する造反だ」

     ◇

 立憲民主党の枝野幸男代表は15日、相馬市で報道陣の取材に応じ、増子氏の自民会派入りについて、「政治家失格の行動だ。国民に対して明確にうそをついた裏切り者」と批判した。

 民主党政権下で、枝野氏は官房長官や経済産業相、増子氏は経産副大臣としてともに政権を支えた。枝野氏は「ああいう形で直近の選挙を勝っておいて、自民党と会派を組むだなんてのは、人として許されない」と強い口調で批判し、「こうした人間を、二度と間違っても応援しないようにしっかりとチェックをしていきたい」と述べた。

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