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 昨年7月の参院選をめぐり、元法相で衆院議員の河井克行被告(57)と妻で参院議員の案里被告(47)が公職選挙法違反の罪に問われた事件。夫妻は地元議員ら100人に現金を配布したとして起訴されましたが、受領した側は立件されていません。元検事の郷原信郎弁護士(65)は「受け取った側の不処分はありえない判断」と訴えます。

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 ――約20年前に検事として広島にいましたが、広島政界についてどう感じますか。

 自民県議の中に国会議員をも超える権力者がおり、派閥に分かれて激しく争っていた。自民党本部と一部の県議が支援した案里議員と、現職を支援した自民県連。今回の参院選も、これまでの権力争いの延長線上にあるように見える。

 ――案里議員の裁判は佳境を迎えています。どのように見ていますか。

 現金を受け取った地方議員らが出廷し、「票の取りまとめの趣旨だった」と話しているが、具体的な内容は出てこず、夫妻が共謀していたという決定的な証言も出ていない。公示の数カ月前に「案里をよろしく」などと言って現金を渡す行為は、「案里議員の支持基盤拡大のための政治活動への協力」のための現金配布とも考えられる。その場合は選挙運動ではなく「地盤培養行為」と位置づけられ、買収罪での立証は難しくなる。だが、克行議員は週刊誌報道後に証拠隠滅を図ったとされていて、違法性を認識していた根拠にされる可能性がある。

 ――一方、現金を受領したとされる100人は立件されていません。

 ありえない判断だ。買収罪は、…

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