拡大する写真・図版アルゼンチン出身の歌手ガブリエラ・ベルトラミーノ(Gabriela Beltramino)。11月18~22日に大阪と京都、神戸でツアーを行う。詳細は主催のギャラリーヨルチャのホームページへ=本人提供

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 新型コロナに翻弄(ほんろう)され、思いがけず日本に滞在し続けている歌手がいる。アルゼンチン出身のガブリエラ・ベルトラミーノ。11月18日から22日まで、関西各地のライブに招かれてジャズのスタンダードやオリジナル曲を披露する。

 今回の関西ツアーは、大阪市北区のギャラリー「ヨルチャ」を営む詩人のイルボンが企画した。9月にライブで来阪した際、店に足を運んでくれたのが縁となった。「彼女が図らずも日本に滞在を続けていることで、私たちはその芸術の恵みを受けることができます。日本に今、彼女のような存在がいるということを知ってほしい」

 ブエノスアイレスを中心に約15年、歌手や俳優として活躍してきた。2015年にはジャズのアルバム「Senses」を発表。「アイム・オールド・ファッションド」などをつややかな美声で歌いあげる。

 近年は、スペイン語で歌うオリジナルの新譜の準備を進めてきた。タイトルは「ラクダとライオンと子ども」。ニーチェの哲学にインスパイアされた作品で、フォルクローレやポップスを織り交ぜる。

3カ月で帰国のはずが……

 来日のきっかけは、知人の歌手の紹介だった。東京・六本木にある高級ホテルのジャズラウンジで歌わないかと誘われた。2月に来日。約3カ月働いて帰国する計画をたてていた。

 ところが4月上旬、ラウンジはコロナの影響で営業を休止した。「アルゼンチンは経済や政治も不安定なので、帰るという選択も難しい。しばらく日本で過ごそうと決めました」

 以来、インターネットを駆使して多彩な創作活動を続けてきた。たとえば日本の風景を撮影して、海外の映画監督に送る。日常のことを文章につづる。表現方法は音楽にとどまらない。

 こつこつとライブに出演しながら、いつか再び六本木のステージに立てる日を待ちわびている。「先が見えない困難な状況ですが、家族のように温かく支援してくれた日本の方々に歌うことで恩返しができたら」と前を見据える。

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 ライブは大阪と京都、神戸で開催する。▼18日午後7時半開演、大阪市北区の「ヨルチャ」に隣接する「FLAT space」(1ドリンク込み3千円)。当日受け付けは電話(090・3673・0337)へ▼19日午後8時、京都市中京区の「UrBANGUILD」(カンパ制+1オーダー)▼20日午後8時半、大阪市北区の「カフェティン デ ブエノスアイレス」(3千円+1ドリンク)▼22日午後7時半、神戸市垂水区の「旧グッゲンハイム邸」(3千円)。20日は要予約。詳細は「ヨルチャ」のホームページ(https://yolcha.jimdofree.com/events/別ウインドウで開きます)へ。(杢田光)

拡大する写真・図版歌手のガブリエラ・ベルトラミーノ。最新情報はインスタグラム(gabybeltramino)へ=本人提供