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 農機大手のクボタ(大阪市)が、東京都内に分散しているオフィスの集約に乗り出す。テレワークの定着で出社する人数が大幅に減っており、スペースが余るようになったため。職場を1カ所にまとめて賃料を減らし、あわせて事業部間の「壁」も取り除く。

 北尾裕一社長が朝日新聞のインタビューで明らかにした。2021年までに都内にあるグループ各社の拠点を東京本社が入るビルに集め、オフィスの面積を3割減らす。これで賃料を年3億円減らせるという。

 クボタは緊急事態宣言の解除後もテレワークを徹底し、事務部門は「出社率」を3割ほどに抑えている。インフラ系の事業を手がける東京本社では、関連企業もそれぞれオフィスを借りており、余分なスペースの解消が課題になっていた。

 東京本社への集約にあわせてオフィスも改装し、座席を定めない「フリーアドレス」を導入する。従業員どうしの交流も促す。北尾氏は「部門間の垣根を越えた議論が起きる環境をつくりたい。テレワークの利点と、対面での仕事の利点を引き出せるようなオフィスにし、『働きがい改革』につなげていく」と話す。

 コロナ禍をきっかけに、オフィスのあり方を見直す動きが広がっている。

 人材大手のパソナグループは、東京・大手町にある本社の主要機能を兵庫県の淡路島に移す方針で、約3分の2の社員が東京を離れる。また、東芝や富士通、日立製作所といった電機大手も、テレワークを軸とした働き方を進めている。(森田岳穂)