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 山梨県大月市の岩殿山(634メートル)で昨年8月、「鏡岩」と呼ばれる岩壁の一部が崩落し、登山道の強瀬ルートが部分通行止めになっている問題で、市は「さらなる風化や地震などで崩落する可能性が否定できない」と判断し、通行止めの継続を決めた。

 6~9月、横幅が推定約180メートルの鏡岩の西側約120メートル、約4700平方メートルをハンマーによる打音と目視で調査した。その結果、中央部に厚さ1メートル前後や数十センチ規模の薄い剝離(はくり)が多く、比較的健全な岩壁部分でも表面に剝離が多いことが判明。調査範囲の約1割が「非常に不安定」、約3割が「不安定・やや不安定」と判定された。

 戦国時代の名城とされる岩殿城があった岩殿山は県指定史跡だ。大月駅に最も近い強瀬ルートは、複数ある頂上へのルートの中でも登山道が整備され、家族連れらが登りやすい一番の人気ルート。現在も行くことができる中腹の公園は富士山を望む桜の名所で、写真家の作品や岩殿山の資料が展示されたふれあいの館もある。

 市は通常の崖崩れ現場のようにコンクリートを吹き付けたり、金網で覆ったりすることはできないと判断。長期の通行止めも想定し、中腹までの登山の魅力を高めるため、ふれあいの館の新たな活用方法などを検討する。(小渕明洋)

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