[PR]

 岡山県勝央町の特別養護老人ホーム「南光荘」(同町美野)で入所者が職員から腹部を縛られる身体拘束などの虐待があった問題で、県は17日、同施設に対し、新たな入所者受け入れの1年間停止を命じる行政処分を出したと発表した。期間は来年1月から。

 指導監査室によると、今年3月までの少なくとも1年以上、職員22人が入所者13人の腹部をズボンのひもで縛るなどの虐待行為を繰り返していた。おむつを外すなどの行為を防ぐためだったという。

 介護保険法などでは、身体拘束は切迫性などの要件を満たす必要があり、やむを得ず行う場合は入所者の心身の状況やその拘束の理由を記録することを定める。だが施設側は拘束の必要性を十分検討せず、必要な記録も残していなかったほか、入所者や家族への説明や同意がないまま行為を繰り返していたという。

 問題は3月に町へ匿名の通報があり発覚。虐待への関与などを理由に解雇された元職員が施設側を相手取り、解雇無効の労働審判を申し立て、一部は係争が続いている。

 施設を運営する社会福祉法人・勝明福祉会の渡辺吉幸理事長は取材に「心からおわびする。運営側のメンバーを一新し、改善を図っている。ひとりよがりな介護にならないよう、風通しのいい職場にしていきたい。全職員が一丸となって再生していく」と話した。

関連ニュース