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 東京都は18日、新型コロナウイルスの感染者を493人確認したと発表した。「第2波」のピークだった8月1日の472人を上回り、過去最多となった。都内では11月に入って増加傾向が強まり、15日以降は1週間平均の感染者が1日あたり300人を超える状況が続く。都は19日に開く専門家を交えたモニタリング会議で、警戒レベルを4段階のうち最も深刻なレベル4に引き上げる方向で調整している。

 18日の493人を年代別にみると、20代の123人が最も多く、30代が92人、40代が89人、50代が66人と続いた。65歳以上の高齢者は77人と5月1日の69人を上回り、過去最多だった。感染者全体の15・6%を占め、7・3%だった8月4~10日と比べても高齢者の割合が高まっている。

 高齢者への感染が広まっている背景にあるのは、家庭内感染の増加だ。都によると、9日までの1週間では感染経路別のうち、最多の40・7%を占め、70代でみると5割を超えている。高齢者は重症化しやすく、「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の都内の重症者は17日、42人と5月下旬の緊急事態宣言解除後で最多となった。18日は39人で40人前後で推移している。

 都内の感染者は、10月までは高止まりしつつも「小康状態」にあった。8月5日には週平均の1日あたりの感染者が346・1人に達したが、9月以降は100人台で推移。だが、11月以降は徐々に増加傾向に転じ、15日には週平均の1日あたりの感染者が305・9人で、8月12日(312・6人)以来の300人超えとなった。18日時点では335人にまで増えた。

 陽性率は16日時点の1週間平均で5・7%に上り、今月1日時点の3・5%から大きく増加。自費検査の広がりなどから、無症状者の感染確認も高止まりしている。

 こうした状況を踏まえ、都は19日のモニタリング会議で、警戒レベルを最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げる方向で調整している。

 一方で、今夏の「第2波」で実施した酒類を提供する飲食店とカラオケ店への営業時間の短縮要請について、都は慎重な構えだ。経済活動を止めることへの影響や都内の入院患者数が1千人程度で推移していることを踏まえ、都の関係者は「夏とは感染状況が異なる。すぐに要請すべきだという段階ではないのではないか」と話す。

 冬場は屋内にいがちで、自然と人と人の距離が近くなり、接触頻度が増して、感染リスクが高まるとされる。小池百合子知事は19日に開く専門家を交えたモニタリング会議を踏まえて、都民に向けた警戒のメッセージを呼びかけるとみられる。(長野佑介)