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 人権問題を扱う国連総会第3委員会は18日、北朝鮮の人権侵害を非難する欧州連合(EU)提出の決議案を採択した。日本は昨年に続き、「共同提出国」ではなく「共同提案国」として名を連ねた。賛同の度合いを下げることで、北朝鮮に一定の配慮をした形だ。

 同種の決議採択は16年連続16回目で、来月の国連総会本会議で採択される。日本は2018年まで13年連続でEUとともに草稿を書く「共同提出国」だったが、日本政府が前提条件なしの日朝首脳会談を模索する中、他の57カ国とともに今年も「共同提案国」になった。

 決議案は、北朝鮮の新型コロナウイルスへの対応には「能力的な限界がある」とし、食糧不足が与える人道上の影響に深い懸念を表明した。拉致被害者については、家族に正確で詳細な情報を提供することや、全員を「即時に」帰国させることなどを北朝鮮側に「強く」要求した。昨年とほぼ同じ文言だが、表現が強まった。

 北朝鮮は報道陣に向けて声明を発表したが、拉致問題については触れず、「決議案で疑われている人権問題は、人間の尊厳と権利が最重要視されている我が国には存在せず、許されないものだ」と反論した。(ニューヨーク=藤原学思)