安藤仙一朗
10月18日の日曜日。男子高校生が部活に向かっていると、電車に幼い男の子が一人で乗り込んできた。そばに親がいる様子はなく、放ってはおけない。高校生と迷子の両親を探す「旅」の行方は――。
滋賀県立八日市高校2年の福本真士(まなと)君(17)は午前11時ごろ、バスケ部の練習に行くため、近江鉄道日野駅から電車に乗り込んだ。すると途中の駅で男児が、何も持たず一人で乗ってきた。
目が合った。しばらく様子を見ていたが、周りに保護者はいない。心配になり、次の駅で電車が停車したとき「お母さんとお父さんいる?」と声をかけた。
男児は「いる」と答えたが、両親は現れない。もう一度聞いてみると「駅で待ってる」という。終点の米原駅から、順に駅の名前を読み上げて尋ねると、彦根口駅で「ここかな」と反応があった。
福本君の目的地は八日市駅。彦根口駅はさらに遠いが、「途中で降りてもモヤモヤするなぁ」と最後まで面倒をみることにした。部活の先生と友人には「子どもの面倒を見ないといけないので遅れます」と連絡した。
彦根口駅に到着。下車したが、…
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朝日新聞社会部