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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は19日、オンラインで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の関連会合で演説し、「我々が『(経済の)切り離し』をしたり閉鎖的・排他的なグループをつくったりすることはない」と訴えた。貿易で対立が続く米国を牽制(けんせい)するとともに、中国の経済開放路線を国際社会に改めて打ち出した形だ。

 APEC加盟国の企業経営者らが参加するCEO(最高経営責任者)サミットで演説した習氏は「新型コロナの流行に加えて単独主義や保護主義が強まり、世界経済は不確実性に直面している」と強調。そのうえで「協力して課題に立ち向かうことが国際社会の唯一の選択だ」と述べた。

 また、中国の対応としてイノベーションによる経済成長を図りつつ、輸入拡大を進めることで「世界経済に力強い推進力を提供する」とした。

 APECは20日にオンライン首脳会議が開かれ、菅義偉首相ら加盟国の首脳が演説する予定だ。一昨年は通商政策の文言を巡る米中の対立から首脳宣言に合意できず、昨年は議長国のチリの政情不安で開催が見送られた。世界の安定に向けてアジア太平洋地域の足並みがそろうかに注目が集まる。(北京=冨名腰隆)