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 行方不明の男性を保護したとして、福島県警猪苗代署は19日、福島県猪苗代町の自動車整備工笠間厚志さん(42)に感謝状を贈った。評価されたのは、警察への通報後のある行動だった。

 11日午前6時半ごろ、笠間さんは会津若松市の高校に通う息子を車でJR猪苗代駅まで送った。その後、近くの書店の自動販売機で飲み物を買おうとした時、靴をはかず、駐車場をうろうろする高齢の男性を見つけたという。「じいちゃん大丈夫」。笠間さんは心配になって声を掛けたが、男性は「大丈夫だ」としっかりと受け答えた。

 ただ、笠間さんは半信半疑だった。男性の上着は裏返しで、家族が知らないうちに外出し、行方不明になっている恐れがあると思った。もし、間違っていたらとの迷いもあったが、「相談なんです」と署に直接電話した。事情を伝えると、3分ほどでパトカーがきた。その間も男性は辺りをうろついていたが、笠間さんはその様子をずっと見ていたという。

 感謝状を贈った本田邦幹(くにのり)署長は「これが大切だ」と指摘。「その人が、どこかに行ってしまわないよう通報だけでなく見守りです」と笠間さんの行動に感謝した。

 男性は低体温症の症状がみられ、病院に運ばれた。家族も男性を捜していたという。笠間さんは「たまたまが重なって、当然のことをしたまでです。身にあまる光栄です」と話した。(上田真仁)